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葉酸とは何?いつからいつまで必要なの?妊婦の63.7%が摂取時期を間違っている現状

葉酸とは、ほうれん草から発見された水溶性ビタミンのことです。ビタミンB群の中では「ビタミンB9」に該当します。緑黄色野菜や果物など、身近な食品に葉酸が多く含まれています。そんな葉酸がなぜ必要とされているのか、いつからいつまでどのように摂取すれば良いのか、妊娠中の女性2,367人のアンケートからわかった「誤解」も含めて解説します。

摂取時期の間違い

昔は葉酸の必要性が知られていなかった理由

おそらく、母親に「私を妊娠したときに葉酸サプリ飲んでた?」と聞くと「葉酸?何それ?そんなもの飲んでないよ」という答えが返ってくると思います。葉酸の重要性が広まったのはつい最近のことだからです。ではなぜ、最近になって葉酸摂取の重要性が叫ばれているのか、背景をお話しします。

葉酸が注目されるようになったのは1990年代からです。1991年に海外で大規模な疫学研究が行われ、妊娠前または妊娠中の女性が葉酸を摂取すると、健康な赤ちゃんを産むことに繋がることがわかったのです。そのため、アメリカでは1992年に妊娠可能なすべての女性に対して、1日400μgの葉酸摂取を推奨するようになりました。

一方で、日本は諸外国と比べると健康でない赤ちゃんの出生率が低かったため、これといった対応は特に何もされていませんでした。しかし、1999年、日本同様に健康でない赤ちゃんの出生率が低かった中国でも、葉酸の摂取で「健康な赤ちゃんの誕生に役立った」という報告がされます。

それと同時に、1999年の厚生科学研究にて、日本でも「健康でない胎児が増加傾向にある」との報告がされます。また、食生活も多様化して葉酸不足が考えられるため、2000年12月になってようやく「日本も同じように対策を呼びかけたほうが良いよね」という結論に達したのです。

世界的権威・大井教授の話「日本の行政対応は遅れている」

2016年3月16日に東京ビッグサイトで開催された「健康博覧会2016」に参加し、大井静雄(おおいしずお)教授の葉酸セミナーを受けてきました。

この貴重なセミナーの情報を社会啓発のために共有したいと思います。


大井静雄先生は、ドイツのハーノーバー国際神経科学研究所(INI)の小児脳神経外科・名誉教授で、この分野においては世界的権威のすごい人です。プロフィールページで「医者のレベルはピンきり」だとお伝えしましたが、大井先生は「ピン(最上位)」に位置する人です。

この実績を買われて、2005年~2010年まで、厚生労働省の委託研究班の班長を務めていました。そんな大井先生ですが、セミナーでは次のようなことを熱弁していました。

葉酸は非常に重要ですが、まだまだ社会への認識に成功しているとは言えません。特に、妊娠期を迎える女性は仕事に忙しく、十分な葉酸を含む食事がなされていません。ファーストフードで済ましてしまう人も圧倒的に多い時代を迎えています。

そのため、葉酸不足による影響が先進諸国の中でダントツに多く見られます。これを改善しないことには、日本は決して健康大国とは言えません。

日本以外の先進諸国では、行政が先頭に立って葉酸摂取の普及活動を1990年代からやっていました。シリアルやパンに葉酸を添加するようになりました。

一方、日本ではどう対応されたかというと、妊娠可能な女性に「葉酸の摂取が大事ですよ」という情報を提供したのが2000年。母子手帳にも書かれたのが2002年。これだけなのです。

さらに、母子手帳に書くということは、もう既に赤ちゃんが宿ったあとに知ることになります。日本の行政の対応はよろしくありません。

そこで、私どもはこのことで厚生労働省に研究班を組んでいただいたわけです。私が研究班の班長となり、「葉酸の重要性を日本でも徹底的に社会啓発していかなければいけない」と、いろいろ尽力してきました。

極めてリスキーな状態で赤ちゃんが産まれてこないように、葉酸を多く含むものや、葉酸サプリをしっかりと摂っていくことが大切です。

※最近は、葉酸サプリを紹介しているサイトが増えてきています。ですが、厚生労働省の葉酸プロジェクトに携わっていた大井先生のセミナーを受講した上でサイト運営しているのは、おそらく当サイトだけだと思います。

そんな葉酸はどうやって摂取するのがベストなの?

葉酸は野菜や果物などの食品に多く含まれていますので、1日に350gの野菜を食べている人であれば、推奨量の400μg(マイクログラム=0.4mg)は摂取できています。

しかし、厚生労働省が調査した「平成25年国民健康・栄養調査結果(PDF)」によると、女性の1日の野菜摂取量は、20代で233g、30代で249g、40代で245gと、350gには全く足りていないのが現状です。

また、食事から摂取できる葉酸(ポリグルタミン酸型=天然葉酸)は、体内の利用効率が安定していない上に、海外で行われた葉酸摂取の研究報告は、食事からの摂取に加えて「サプリメントなどの栄養補助食品」から葉酸を摂取した結果になっています。

このことから、健康な赤ちゃんを産むためには通常の食品に加えて、サプリメントから葉酸(プテロイルモノグルタミン酸=合成葉酸)を1日に400μg摂取することを厚生労働省が通達しています。

いつからいつまで摂取すればいいの?~開始時期が遅すぎる現状~

2000年に厚生労働省が「妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」という通知を発表してから10年以上が経ちました。健康ではない赤ちゃんの出生率は減ったのかというと・・・減っていません。

「え?葉酸摂取って意味なかったの?」と思ったかも知れませんが、そうではありません。葉酸摂取のタイミングが遅すぎるのが原因です。どういうことなのか、統計データを元に説明していきます。

2012年1月に、独国立健康・栄養研究所がインターネットリサーチ会社・マクロミル社に依頼して、葉酸の摂取状況について全国アンケート調査を実施しています(参照:妊婦におけるfolic acid摂取行動に関する全国インターネット調査PDF)。

妊娠中の女性2,367人を対象として、1,236人から回答を得た結果は下記のようになりました。(円グラフは調査結果を元に葉酸サプリクラブにて作成)

葉酸摂取グラフ1

まず、妊娠中は85.2%の人が葉酸を摂取していたと回答しています。

葉酸摂取グラフ2

しかし、妊娠前から意識して葉酸を摂取していた人は37.3%に減少してしまいます。

つまり、妊娠してから葉酸を摂り始める人が多いという現状です。正しくは妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月目までは、サプリメントで1日400μg摂取していなければいけません。妊娠してから意識して葉酸を摂取するのでは遅いのです。これが健康でない赤ちゃんの出生率が減っていない原因なのです。

もちろん、葉酸を妊娠前に摂取していなかったからといって、必ず赤ちゃんに問題が生じるわけではありません。日本では1,000人に1人の割合で問題が発生すると言われています。厚生労働省が発表した平成26年(2014)人口動態統計(PDF)によると、現在、年間で103万人ほどの新生児が誕生していますので、問題を持った赤ちゃんが毎年1,030人も生まれていることになります。

そのような悲しい結果にならないように、葉酸サプリメントは「子供を作ろう!」と行為を行なう1ヶ月以上前から飲んで、しっかりと準備をしておいてください。

そして、「葉酸サプリメント」は妊娠3ヶ月目までが必須期間ですが、妊娠4ヶ月目以降も葉酸の推奨量は一般女性よりも多く定められています。ですので、食事のみで推奨量を満たせない場合は、授乳が終わるまでサプリメントが助けとなってくれます。

摂取量は1日どのくらい摂ればいいの?

葉酸の摂取量は、「妊活中・妊娠初期」「妊娠中期・妊娠後期」「授乳期」と妊娠時期(赤ちゃんの状況)によって異なります。

妊活中の推奨摂取量:640μg(天然240μg+合成400μg)

妊娠準備中(妊活中)は、通常の食事から240μgとサプリメントから400μg、合計640μgを摂取してください。最低でも「妊娠1ヶ月以上前」からこの摂取量を満たすことが推奨されています。

妊娠1ヶ月以上前と言われても、妊娠判明するまで妊娠確定時期はわかりませんので、「赤ちゃんが欲しい!」「子供を作ろう!」と思って妊活を開始したらすぐに葉酸サプリを飲み始めることが重要です。

妊娠初期の推奨摂取量:640μg(天然240μg+合成400μg)

妊娠判明後~妊娠3ヶ月目までも妊活中に引き続いて、食事+サプリで640μgを毎日摂り続けます。安定期に入るまでは食事に加えて、サプリメントで1日400μg(0.4mg)の摂取が「必須」です。

妊娠中期・後期の推奨摂取量:480μg(食事が基本。足りない分はサプリで)

妊娠4ヶ月目以降は通常の食事またはサプリメントから480μg摂取します。妊娠4ヶ月目以降は妊娠初期までとは違って、理想は食事のみで480μgです。

ですが、現実問題として食事のみで480μgを摂取するのは不可能に近いです。なぜなら、葉酸は熱や水に非常に弱いからです。「葉酸が多く含まれる食品」記事に書いてある葉酸含有量は「生」で食べた場合の数字です。

平成24年国民健康・栄養調査報告(PDF)によると、妊婦の食事からの平均葉酸摂取量は229μgですので、通常の食事分240μgはほぼ摂取できています。しかし、480μgは通常の倍以上の量を毎日食べ続ける必要があります(・・・無理です)。

そのため、厚生労働省はサプリメントの利用は妊娠3ヶ月目までを推奨していますが、出産するまでサプリメントに頼らざるを得ないのが現実と言えます。また、妊娠中期以降は、葉酸よりも鉄分の不足が深刻化しますので、鉄が15mg以上配合されている葉酸サプリを選ぶと効率的です。

授乳期の推奨摂取量:340μg(食事が基本。足りない分はサプリで)

授乳中は通常の食事かサプリメントから340μgの葉酸を摂取してください。授乳中も葉酸の付加が設定されていますので、授乳中も食事で足りない分はサプリメントで補うのが効率的です。葉酸は母乳を作る元になります。

どのメーカーの葉酸サプリメントを選べば良いのかは、当サイトにて徹底検証していますので、各サプリメントの分析記事を参考に選んでみてください。

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